こんにちは。
おしのしの鮫島です。
初のおしのしコラム記事。
何を書こうか迷ったのですが、まずはやはり「おしのしへの想い」を語らせて頂こうと思います。
おしのしを始めた経緯やこのサービスに込めた想いを感じ取って頂けたら幸いです。
公演をプロデュースするリスクを減らしたい
そもそも小劇場界で公演を打つというのは主宰にとってリスクの高いこと。
公演をプロデュースした事のある人から話を伺うと、多くの方が大きな赤字を経験されています。
また、黒字であってもその労力に見合った収益を出せる公演は限られてきます。
それに加えて新型コロナが業界を直撃。
客席数を減らさざるを得なかったり、感染を懸念してお客様の足が遠のき席が埋まらなかったり。
更にキャストやスタッフの感染で公演が中止になってしまったり。
主宰者にとって、公演をプロデュースする事は以前にも増してリスクの高いものとなってしまいました。
それでも、
- 演劇文化を絶やしてはいけない!
- 生の芝居の面白さを一人でも多くの人に伝えたい!
そういう想いで演劇公演をうつ人は多くいます。
私も演劇界に足を踏み入れた人間の一人として、少しでも公演を主催するリスクを減らせないかと、この2年、オンライン演劇や配信チケット販売のシステム作りなどの活動をしてきました。
劇団主宰の気持ち
2021年秋、とある劇団の主宰と話をしているときに、公演をするにあたり何が一番助かるか?と聞いてみたところ、「ぶっちゃけお金をもらえるのが一番嬉しい」という返答をもらいました。
感染対策にお金がかかるし、来てくれるお客様も減っている。
物販も以前のように販売はできず売上げは下がる。
収入が減るのに、コストもリスクも高い現状、何よりお金が一番助かるのは当たり前の事ですよね。
応援するファンの気持ち
一方、Twitterで演劇ファンの方の呟きも目に留まりました。
「推しを応援したいけど差し入れもできないし、会いにもいけない」
特に公演が中止になってしまえば、劇団やキャストにお金を落とす機会そのものが無くなってしまいます。
次の公演が開かれないのではないか、活動を辞めてしまうのではないかと不安になってしまう方も多いでしょう。
辿り着いた「おしのし」というサービス
そんな両者の想いを繋げるサービスは無いか考えていたとき、一番近い仕組みはクラウドファンディングだなと思いました。
ただ、私自身も過去にクラウドファンディングをやりましたが、クラウドファンディングは未経験の主宰者にとっては敷居が高いし、負荷も大きい。また、ファンの方も気軽に参加できるかというと、やっぱり少し敷居が高い。
だったらもっとシンプルな仕組みにすれば良いのではないか?
そう考えた結果、生まれたのが「おしのし」というサービスです。
- ファンは応援のしを購入して応援メッセージと応援金を贈る
- 劇団は応援のしを劇場に飾る
基本はこれだけのシンプルな仕組み。
そして、1口1,000円から参加できるようにする事でファンは無理なく気軽に応援できるようにし、劇団は応援のしを印刷して貼るだけなので作業負荷も少ない。
両者にとって過度な負担を強いられる事無く利用してもらえるようにしました。
想像以上に好評だった「おしのし」
2021年秋に「おしのし」をスタートしてみたところ、小劇場ファンの方が
「このサービスは素晴らしい!」
「応援する機会を設けてくれてありがとう!」
といったツイートをしてくれたり、DMを送ってくれたりしました。
「みんな、こんなにも応援したかったんだな」と感慨深くなりました。
遠慮せずに気持ちを受け取る事も大切
よく主宰の人から「ファンの人にお金を負担してもらうのは何だか申し訳ない」という声を伺います。
その気持ちも分かりますが、おしのしを始めてみて感じたのは、公演を作る側の人間が思ってる以上にファンの人は応援をしたいと思ってくれてるということ。
遠慮する必要はありません。ファンは応援したいんです。
“推し”に頑張ってもらいたいし、また次回も面白い作品を届けて欲しいんです。
応援してもらい、その想いに応えることこそプロではないかと思います。
「おしのし」はファンの想いを推しの力に変える仕組みです。劇団や役者がより長く活動できるように、より良い活動ができるように、サポートする仕組みです。
是非、活用してください。